薄毛対策には育毛剤以外にも病院での治療はもちろん、アデランスなどでの増毛や、手術による自毛植毛などの方法があります。
それぞれのメリットとデメリットを比較してみましょう。
増毛は手軽に増やせるがメンテが大変
自毛に人工毛を結びつけるマープ増毛法や、人工毛が付いたライン状の素材を頭髪に編み込むスヴェンソン式増毛法など、増毛法にはいくつかの方法があります。
さらに、プロピアが先鞭をつけた、人工毛が付いたシートを頭皮に貼り付けるタイプもあります。
増毛法のメリットは素早く髪が増やせることなので、すぐに、手軽に薄毛対策をしたい方に向いているでしょう。
シャンプーやドライヤーが使えるので、自毛のような自然さも得ることができます。
しかし自毛が伸びると、人工毛との結び目も上がってきますし、シートを貼り付けている場合も浮いてきてしまいます。
そのため、1か月に1度のメンテナンスが必要になります。これは面倒です。
それだけでなくこれが一生続くとすると実は大変に費用が掛かります(これで業者は儲けているんでしょう!)。
また、自然さを求めるとシート状のものが最良ですが、四六時中貼付しているので、皮ふのかぶれなど副作用も起きる恐れがあり、人によっては使用継続できません。
植毛は自毛が蘇るが手術がネック
後頭部の毛を採取し薄毛の部分に植毛する、自毛植毛という方法です。
自毛植毛のメリットは、自分の毛が一生生え続けてくれることです。毛穴を移植するため、植えた毛は一生生え続けてくれます。
そのため、増毛と違い、手術後はメンテナンスの必要がないことです。一度植毛すれば後はヘアサイクルによって一生髪が生えてくることになります。
一方、デメリットは、まず手術ですので精神的な負担、身体的な負担が大きいです。
怖いですし痛みもあります。
また、植毛してすぐに毛が増えるわけではなく、生えそろうのに半年以上かかることが普通です。
ですので、例えば、「1か月後の小学校の同窓会に間に合うようにすぐに増やしたい!」なんて場合は自毛植毛はムリです。
また、一度で採取できるドナーは限りがありますので、広範囲の薄毛の場合には、何度も植毛手術を受ける必要があるかもしれません。
なお、自毛植毛の手術は、昔は植毛する株(グラフトともいう)を採取するのに、後頭部を長方形にメスで切り取る主義が一般的でしたが(FUT)、最近はメスを使わずに、超極細のマイクロパンチグレードによって1株1株を高密度に植毛する方法(FUE)がメジャーになっています。
FUEの場合は、手術と言ってもメスで切らないため、痛みが軽減され、治癒にかかる期間も短くなるそうです。
結局どちらが良いのか?
「すぐにでも生やしたい」、「どうしても手術が怖い・不安だ」というなら増毛しかありません。
一方、「いつか周囲の人にバレるんではないかと不安を抱えながら暮らすのはイヤだ」、「自分の毛をもう一度取り戻したい!」というなら自毛植毛です。
なお、費用はどちらかと言うと増毛の方がかかります。
自毛植毛の方が一時的に100万円以上のお金がかかることも珍しくないので高額なイメージがありますが、メンテナンス費用も考えると実は増毛の方がお金がかかります。